コラム

虫歯がズキズキ痛むと、「なぜこんなに痛いのか」「すぐに歯医者へ行けないときはどうすればよいのか」と不安になる方は多いでしょう。
歯の痛みは虫歯の進行度によって現れ方が異なり、知覚過敏など別の原因が隠れているケースも考えられます。
正しい応急処置や避けるべき行動を知っておけば、痛みが強い場面でも落ち着いて対応できるはずです。
この記事では、虫歯が痛む原因や進行度ごとの症状をはじめ、受診前にできる対処法から放置するリスクまでを分かりやすく解説します。
虫歯によるズキズキとした痛みは、細菌の感染が歯の内部へ進み、神経や周辺の組織に炎症が起こることで発生します。
夜間に痛みが強まるケースや、虫歯以外の原因で痛みを感じるケースもあるため注意が必要です。
痛みの仕組みを知り、早めの対処と受診判断につなげましょう。
虫歯が強く痛む大きな原因は、進行した虫歯菌が神経の通っている歯髄にまで到達し、炎症を引き起こすためです。
初期段階では気づきにくいものの、進行するとズキズキとした激しい痛みが続き、食事や会話に支障をきたすことも珍しくありません。
冷たい物や熱い物が強くしみたり、何もしなくても痛んだりする場合は、自然治癒を期待するのは困難です。
神経まで達した虫歯は決して放置せず、早めに歯科医院で診察を受けましょう。
日中は我慢できていた虫歯の痛みが、夜中や寝る前になって急激に悪化してつらい思いをした経験があるかもしれません。
歯髄炎などの歯の痛みは夜間に強く感じられることがあります。
痛みが続く場合は自己判断で様子を見ず、早めの歯科受診が勧められます。
痛みのあまり夜も眠れないほど悪化するケースもあるため、市販の鎮痛剤だけで長期間しのぐのは危険です。
夜間に症状が強まりやすいという特徴を理解し、日中のうちに歯科医院へ連絡するよう心掛けてください。
歯が痛むからといって、必ずしも虫歯が原因であるとは限りません。
たとえば知覚過敏であれば冷たい物や甘い物が一時的にしみやすく、歯ぎしりや食いしばりが原因であれば歯のヒビ割れによって痛みが生じます。
また、歯周病が進行して歯ぐきの腫れや出血を伴い、根元付近に違和感を覚えるケースも存在します。
痛み方や見た目だけで原因を特定するのは難しいため、自己判断は避けましょう。
適切な治療を受けるためにも、まずは歯科医院で正確な診断を受けることが大切です。
虫歯の痛み方は進行度によって大きく変わり、初期は無症状でも徐々にしみる痛みや強い自発痛が現れるようになります。
末期になると逆に痛みが消えるケースもあり、大変危険な状態です。
進行度ごとの症状の変化を正しく把握し、適切な受診タイミングの判断に役立ててください。
初期段階であるC0やC1の虫歯は、細菌による浸食が表面のエナメル質にとどまっているため、痛みやしみる症状はほとんどありません。
見た目の変化もごくわずかであり、自分自身で異変に気づくのは非常に困難です。
しかし、歯の表面が白く濁ったり、本来のつやが失われたりするなどの初期症状が現れることはあります。
この段階で発見できれば、歯を削らずにフッ素塗布などで進行を抑えられる可能性が高いため、定期検診の受診を行いましょう。
エナメル質の奥にある象牙質まで虫歯が進行したC2の段階になると、冷たい物や甘い物がしみやすくなります。
象牙質には神経へと刺激を伝える細い管が無数に存在するため、飲食の際にズキッとした痛みを感じるのが特徴です。
歯みがきの最中にしみたり、食後に違和感が残ったりするケースも少なくありません。
この状態まで進むと自然治癒は難しく、放置すれば神経へと炎症が拡大してしまいます。
比較的軽い処置で済ませるためにも、早めの治療開始を心掛けましょう。
細菌が歯髄と呼ばれる神経部分にまで到達したC3の虫歯では、何もしなくてもズキズキと激しく痛むようになります。
冷たい物だけでなく温かい物でも強くしみるようになり、市販の痛み止めが効きにくく感じる方もいるでしょう。
この段階になると、夜も眠れないほどの自発痛に悩まされるケースが非常に多くなります。
そのまま放置すると患部が腫れ上がり、発熱を引き起こすリスクもあるため一刻も早い処置が必要です。
強い痛みを感じたら、直ちに歯科医院へ相談してください。
末期状態であるC4まで虫歯が進行すると、それまで続いていた激しい痛みが急に嘘のようになくなることがあります。
これは虫歯が治ったわけではなく、神経が完全に死んでしまい、痛みを感じる機能が失われた危険なサインです。
痛みが消えた水面下では、歯の根元や周囲の組織に炎症が広がり、膿がたまったり強烈な口臭を放ったりするようになります。
歯冠部分も大きく崩壊していることが多いため、痛みが引いたからと安心せず、至急歯科医院で状態を確認してもらいましょう。
すぐに歯科医院を受診できない場合は、痛みを一時的に和らげて悪化を防ぐための応急処置が有効です。
しかし、誤った対処をしてしまうと症状を悪化させる恐れがあるため注意しなければなりません。
受診までの間に自宅で取り入れやすい正しい対処法とポイントを解説します。
虫歯の痛みがどうしても我慢できないときは、市販の鎮痛剤を用法や用量を守って服用することで、一時的に痛みを緩和できます。
一般的にはアセトアミノフェンやイブプロフェンなどの成分が含まれた薬が使われますが、持病や体質によっては注意が必要です。
空腹時の服用を避けた方がよい薬も多いため、必ず説明書をよく読んでから使用しましょう。
鎮痛剤はあくまで痛みを抑えるだけの応急処置であり、薬効が切れる前に歯科医院を受診する準備を進めることが大切です。
歯の痛みが強い場合は、患部周辺の頬を外側から冷やすことで、炎症による熱感が引いて痛みが和らぐ可能性があります。
氷を使用する際は直接肌に当てず、タオルなどで包んだ上で短時間だけ当てるのが基本です。
冷却シートを利用する方法も手軽ですが、長時間貼り付けたままにしたり、強い力で押し当てたりするのは避けましょう。
口の中に直接氷を含んで冷やしすぎると、かえって刺激となり痛みが強まることもあるため、無理のない範囲で冷やすのがポイントです。
虫歯が痛むと歯磨きを億劫に感じがちですが、口内に食べかすなどの汚れが残ったままだと細菌が繁殖し、炎症がさらに悪化してしまいます。
やわらかめの歯ブラシを選び、患部を強くこすらないよう注意しながら全体をやさしく磨きましょう。
うがいをして口の中を清潔に保つことも、痛みの悪化を防ぐ上で非常に重要です。
痛む部分を完全に避けるのではなく、刺激の強い洗口液の使用は控えながら、できるだけ清潔な口内環境を維持するよう努めてください。
古くから知られる民間療法として、正露丸を虫歯の穴に詰めて痛みをしのぐ方法がありますが、推奨される行為ではありません。
正露丸はあくまで胃腸薬であり、詰め方や量によっては患部への過剰な刺激となってしまう恐れがあります。
においや独特の味が強く、口の中に長時間不快な違和感が残ってしまう方も多いでしょう。
自己判断でむやみに試すのは避け、どうしても痛みが引かない場合でも短時間の応急処置にとどめ、早急に歯科医院へ足を運ぶようにしてください。
虫歯が痛いときに良かれと思って取った行動が、かえって炎症を広げ症状を悪化させるケースがあります。
血行を促進させる行為や患部への刺激は、痛みを強める原因となるため避けなければなりません。
ここでは、ついやってしまいがちな3つのNG行動を解説します。
虫歯の痛みがあるときに長時間の入浴をしたり、患部を温めたりすると、全身の血流が良くなることで神経が圧迫され、痛みが激化します。
お風呂から上がった途端に歯がズキズキと痛み出した経験を持つ方も少なくないでしょう。
どうしても入浴したい場合は、熱いお湯や長風呂は避け、ぬるめのシャワーで済ませるのが安全です。
カイロや蒸しタオルを使って頬を温める行為も逆効果となるため、痛みが強い日ほど患部を温めないように注意して過ごしてください。
飲酒や激しい運動も全身の血行を急激に促進するため、虫歯の炎症を強めて痛みを悪化させる大きな要因となります。
運動中に無意識に歯を食いしばることで、患部に過度な負担がかかってしまうリスクも無視できません。
アルコールの作用によって一時的に痛みの感覚が鈍ったとしても、酔いが覚めれば以前より強い痛みに襲われることになります。
激しい痛みがある期間は無理な運動や晩酌を控え、できる限り安静にして回復を優先する生活を心掛けてください。
歯が痛むとどうしても気になってしまいますが、指や舌で患部を何度も触る行為は避けてください。
物理的な刺激を繰り返すと歯の神経に大きな負担がかかり、炎症がさらに広がって痛みが強まる恐れがあります。
また、清潔ではない指で触れることで、口外からの細菌が侵入して二次感染を引き起こす危険性も高まります。
噛み合わせを何度も確かめたり、舌で押し付けたりするのも悪化の原因となるため、気になる症状があるならすぐに歯科医師に相談しましょう。
痛む虫歯の放置は、口内環境の悪化にとどまらず、全身の健康にまで深刻な悪影響を及ぼす恐れがあります。
一時的に痛みが引いても進行が止まったわけではないため、油断は禁物です。
虫歯を治療せずに放置することで生じる、重大なリスクについて確認していきましょう。
虫歯の痛みを放置し続けると、ズキズキとした不快感が日常的に続くようになり、仕事や勉強に全く集中できなくなってしまいます。
とくに夜間は痛みに意識が向きやすく、寝つきが悪くなったり夜中に何度も目が覚めたりするなど、深刻な睡眠不足を招く原因になりかねません。
痛みを避けるために柔らかい物ばかり食べるようになれば、栄養バランスが崩れて全身の体調不良につながることもあります。
生活の質を大きく落とさないためにも、我慢せずに歯科を受診しましょう。
虫歯が歯の奥深くまで進行すると、最終的に歯の神経が完全に腐敗して死んでしまいます。
痛みが一時的に弱まったように感じても、実際には根の先にまで炎症が広がり、歯ぐきに膿がたまって大きく腫れ上がるケースも少なくありません。
さらに悪化すると、強烈な口臭が発生したり、少し噛んだだけで激痛が走ったりするようになります。
ここまで進行してしまうと、歯を残す根管治療すら困難になり、最終的に抜歯を余儀なくされる可能性が非常に高まるため注意が必要です。
口内での炎症がさらに進行すると、増殖した虫歯菌が毛細血管から血液中に入り込み、全身へと運ばれてしまう危険性があります。
とくに免疫力が低下している高齢の方や持病を抱えている方は、細菌感染による全身疾患のリスクが高まるため厳重な警戒が必要です。
ただの歯の痛みだと軽く考えて放置していると、心疾患や脳血管疾患といった命に関わる病気の引き金になる恐れすらあります。
虫歯は口の中だけの問題ではないと認識し、速やかに適切な治療を受けるようにしてください。
虫歯の痛みは、進行度や神経の炎症状態によって痛みの強さが大きく変わります。
知覚過敏など別の原因が隠れていることもあるため、正確な原因を知ることが解決の第一歩です。
夜間に痛みが強まる特徴や、正しい応急処置、NG行動を把握しておけば、急な激痛にも落ち着いて対応できるでしょう。
軽い違和感でも放置すると悪化し、最悪の場合は抜歯に至る恐れもあります。
痛みが一時的に和らいでも自己判断で放置せず、早めに歯科医院へ相談して適切な治療を始めてください。
虫歯の痛みは放置すると悪化するため、早めの受診が大切です。
名古屋市中区・伏見駅近の「ジョイ デンタル クリニック」では、痛みに配慮した治療と丁寧な説明を心がけています。
治療に不安がある方にも寄り添い、最適なプランをご提案しますので、ぜひお気軽にご相談ください。
ご予約・お問い合わせはお電話にて受け付けています。
□医院名:ジョイデンタルクリニック
□電話:052-222-2700(平日10:00〜20:00/土10:00〜18:00)
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この記事の監修者
ジョイデンタルクリニック
プロフィール
愛知学院大学歯学部歯学科卒
名古屋市立大学病院 歯科口腔外科 臨床研究歯科医
米国アイオワ大学歯学部 顎顔面外科
名古屋市立大学病院 歯科口腔外科 臨床研究歯科医
名古屋市立大学医学部 大学院医学研究科 生体高分子部門 生物免疫学分野 医学博士号取得
名古屋市立大学病院 歯科口腔外科 臨床研修歯科医
名古屋市厚生院 非常勤歯科医師
米国 ハーバード大学医学部 マサチューセッツ総合病院 免疫病理学 リサーチフェロー(研究員)
藤田医科大学 医学部 麻酔・侵襲制御医学 助教
藤田医科大学 医学部 麻酔・侵襲制御医学 講師
藤田医科大学 医学部 麻酔・侵襲制御医学 准教授
ジョイデンタルクリニック 院長
名古屋市立大学大学院医学研究科 先進急性期医療学 客員准教授